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 とある中学の2年C組。
 昼休み時間だと言うのに誰もがヘコんでいだ。
 グラウンドに遊びにいく気もお喋りする気もないと言わんばかりに重苦しい空気が充満している。
 それもそのはず。今日は校舎内の気温ですら30度以上を超える唸るような暑さだった。
 そんな暑い教室だと言うのにクラス委員長である林葉美奈子は1人で大声を出した。

「もう限界。クーラーの導入を校長に要求しよう!!!」

 回りにいた生徒たちは一瞬キョトンとした顔を見せたが、すぐ歓喜へと変わる。

「おお、委員長やってくれるか」
「流石に頼りになるね。今回も頼むわ」

 暑さにうんざりしていたクラスメートたちは委員長の言葉を聞き心の底から喜ぶ。
 男女ともに委員長を褒め称えた。

「そもそも35度なんて生徒を殺す気ですか。断固として学校に抗議する」

 委員長はこれまでも様々な改善要求を校長に伝えて何度となく学校側に認めさせていた。
 ウザく思われているのは承知しているがこれは生徒の権利。
 今回もなんがなんでも通してみせる硬い決意が感じられた。

「ちんまい委員長。やっぱ止めようぜ。要求が飲むのはこれが最後だと前に言われたばかりだろ」

 賛成だらけの中で一人の男子、木塚は異議を唱えた。

「誰がちんまいだ。臆病者の木塚は黙っていなさい。これは生徒の権利なの。学校に気を使うことはないわ」

 数少ない男友達の木塚はすぐ委員長のことをちんまいと言う。
 もちろんイジメとかではなくただのアダ名なんだが、背の低さと童顔を気にする彼女にとっては聞いて面白いアダ名ではなかった。

「では早速行ってくる。来週には工事が始まり快適空間よ。楽しみにしていなさいー」



 一週間後 教室 

「あちぃ。そういや委員長が校長にクーラー導入を要求する話はどうなったんだ?」

 木塚は汗だくになりながら先日の騒動の行方について友人の男友達に質問した。

「それがさ。クーラーの話をした途端、校長は激怒。もうこっ酷く叱られたらしいぞ。委員長も言い争って最後は何らかの対策はすると校長が約束したらしいけど無茶機嫌悪かったとか」

「やっぱりなぁ。だから止めたんだよ。あれだけ色々な要求ばかりしていたら向こうも切れるだろう。クーラーとか金もかかるだろうし通るわけ無いんだよ」

 木塚は校長に叱られた委員長を慰めようと教室内を探すがどこにもいない。
 座席を確認するとカバンはある。普段と同じように学校には来ているが姿だけない。

「誰か委員長を知らないか」
「さっき担任が連れて行ったわよ」
「担任?」

 木塚はなにか嫌な予感がした。先ほどの校長が切れたという話と今の委員長の不在。
 どこかで繋がっているような気がした。


 それから間もなく担任がやってきた。

「席につけ。ホームルームを始める」


 (担任1人?、委員長は何処に)
 木塚は委員長を連れて行ったはず担任が一人でやってきたことに戸惑いを覚えたが、いきなり質問するわけにも行かず黙って自分の席に戻る。

「えー、今日は重大な発表があるぞ。暑さに不満を持つ生徒が急増していると聞いた。そこでだ。わが校は夏対策として校内のみで着る制服を作ることになった」

「へぇ、新しい制服。可愛ければいいなぁ」
「校内専用なら動きやすいんだろうな。楽しみー」

 新しい制服が着られるという話を悪く捉える人はいない。
 皆が制服の話題をしはじめた。

「職員会議の結果、特に不満が多いこのクラスの生徒にテストをやらせろという話がまとまった」

 何処か不満そうな表情を見せながら話す。
 このクラスの担任は生徒との関係もよく好かれている教師だった。
 それだけにこの歯切れの悪さは木塚の不安を更に加速させた。

「ようするに優先的ってことか。いいじゃん」
「うちのクラスだけ制服が新しい。他のクラスの友人に自慢できる。いい話よね」
「……」

 ここまでは悪いニュースなんて全くないのに表情は暗い。
 そして未だに姿を見せない委員長。やはり何かがおかしかった。


「お前ら喜ぶんじゃない。新しい制服ってこれだぞ。通気性を考えて下着や肌着は禁止。これが全てだ」

 担任は突然大声を出し、袋から新制服を取り出した。
 先程までの騒ぎがピタっと止まり教室の空気が固まる。

 担任が持ち上げた制服は女子の制服。基本デザインこそ今までの制服と変わらないが胸の部分が綺麗に切り取られており、おわん型になっている。
 こんな制服を素肌に着れば、乳房だけが飛び出すように露出するのは間違いない。
スカートも異常だ。
 前と後ろの部分が完全にすだれ状に切れておりこれで下着が隠れるとは思えない。
 いや、下着禁止だからそれ以前の問題。足を動かすたびに下半身の有様が露出してしまう。

 ちなみに男子も大差はなかった。
 胸の部分こそおわん型ではないがきちんと切り取られておりズボンも股間の前の部分がすだれ状になっている
 これなら立ちションに便利そうだと木塚は現実離れしている制服を何処か他人事にように感じていた

「先生。こんなの酷すぎます。隠さないといけない部分だけが丸見えではないですか」
「そうだそうだ。いくら校内専用とは言え、こんなの着れんわ」

 男女問わず抗議の声を上げる

「静かにしろ。そもそもお前たちが悪いんだぞ。俺に内緒で校長にクーラーの話なんてするからこんなことになったんだ。俺はずっとこの制服のテストに反対していたのに」

 担任の声を聞き静まり返る教室。
 クーラー騒動が今回の出来事に繋がっている。
 つまり自分たちが招いた悲劇。とんでもないことになったと誰もが思った。

「とりあえず委員長にこの制服を着てもらった。委員長入って来なさい」


 あの制服を委員長が着ている
 委員長の裸を見たいというよりあの制服を着たらどんな姿になるのか
 誰もが気になった。


-------------


 今から30分前。空き教室
 担任と委員長は学校から下された決定について話し合っていた。

「つまりこの肝心な部分は何一つ隠れない制服を私に着れというのですか」

 委員長はあの異常な制服を手に取り再度担任に確認した。
 胸も膨らんでいる思春期の生徒にこんなもんを着せる。
 どう考えても信じられない話だった。

「そうだ。俺も済まないと思っているが校長を怒らせたお前も悪いんだぞ。この制服の導入には反対意見も多くあと少しで完全破棄する流れだった。だけどお前がクーラー導入を要求したせいで流れが完全に変わってしまった」

「ようするにこれは校長の嫌がらせですか。無理な要求ばかりしてくる私にこれを着せて反省させろというのですか」

「会議で出た意見としては、そんなところだ。胸をさらけ出せば自分がただのか弱い女の子であることを認識するだろうと。済まない」

 担任が悪くないのは、委員長も理解していた。
 悪いのは校長。それでもこの制服を着て教室に行かなくてはいけない恐怖を考えると、やはり、文句も言いたくなる。

「はぁ、もういいですよ。私が着ないとクラスの皆まで大変なことになるんでしょう。しかし、この胸のくり抜き部分はなんなんだろうねぇ。私は胸があるからいいけど、ない人は上手く入らないんじゃない。いや、私みたいに胸があるとまったく隠れないから損なのか。こりゃ参ったね」

 委員長は軽口を叩きながら今の状況を冷静に分析していた。
 この事態を招いたのは間違い無く調子に乗りすぎていた自分のせい。
 自分の不手際は自分で片付ける。例えどんな目にあってもクラスメートには迷惑をかけない。
 その一心でこの服を着る覚悟を決めた。

「よし、着ますか。先生は廊下で待っていて。逃げたりしないから安心していいよ」
「そうか。では廊下で待っているから終わったら来てくれ」




 数分後。2年C組教室
 担任は説明のため1人で教室に入り数分が経った。
 扉の向こうからどよめきが起き、そして静まり返る。

「入って来なさい」


(いよいよだ)
 担任の声を聞いた委員長は覚悟を決めて教室の扉に手を掛けた。
 この扉の向こうには全クラスメイトがいる。
 本当ならこんな姿で人前に出るなんて考えられないがそれでもやらなくてはならなかった。
 

 扉が開くとクラス中の視線が集中する。
 あえて胸は隠さなかった。手をぶらりと下ろし、出来る限り前を向き歩く。

 1歩進むたびに教室はざわめいた。
 からかいの声を出す生徒こそいなかったが誰もが委員長の制服に注目していた。

(やだぁ)
 委員長の歩みがみるみるうちに遅くなる
 担任には手で隠してもいいと言われたが、隠すと余計に惨めに見える気がしたので体は隠さず堂々と胸を張って歩くつもりだった。
 しかしそんな覚悟は大量の視線を前にして軽々と吹き飛んだ。


「おっぱい丸出しじゃん」

 男子の誰かボソリとつぶやく。
 胸の部分だけが開いて見られているというのが、こんなに不安になるものなのか。
 委員長は大いに戸惑っていた。
 まるで制服自身が『見るべきどころはこの胸だ』とアピールしているような意図すら感じる。
 事実、生徒の視線は飛び出たお椀程度の健康的で若々しい乳房に集中していた。

(くぅぅ、こんな胸だけ露出した服を着るぐらいなら上半身裸のほうがマシだわ)

 木塚と目が合う。
 別に好きな相手と言うわけでもないが、普段から話をしてる男の子にこんな姿を見られるのはたまらなく嫌だった。
 木塚の視点が少し下り胸を見ているのが分かる。

 キュン。委員長は胸に熱を感じた。
 胸を見ると乳首が反応し大きくなっていた。

(え、どうして。皆に見られているせい? ううん。そうじゃない。胸のくりぬき部分の布地が微妙に肌を刺激しているんだ。この制服を作った人は頭おかしいんじゃない)

「あ、あれが委員長の……」

 クラスメートは見てはいけないと思いつつ、委員長の予想以上に大きな胸から目が離せないようだった。
 普段はさほど目立たないがその制服から出ている委員長の胸は高校生といっても通用しような存在感をしていた。
 なぜここまで胸の形が綺麗に大きく見えるのか。それはこの制服のせいだと誰もが気がついた。

 最初に、あの制服を見た時は、女性の性を愚弄していると思っていたがとんでもない。
 切り抜かれた制服から飛び出ている胸は、女性の乳房をより美しく見せるために計算されつくされており、外気にさらされて突き出たピンク色の乳首は、見るものの飽きさせないためにあるような存在感を示していた。

(なるほど。あの胸の根本部分はただ切り抜いてあるのではなくゴムか何か入ってるのか。ゴムで服と胸の隙間を無くし周りの縁取りラインが胸の形をより綺麗に見せていると)

 木塚は委員長の胸を、一種の芸術品をみているような、錯覚を受けていた
 この制服のデザインを、考えた人が何を思って作ったのかは分からないが女性の乳房をいかに綺麗に見せるかに、神経を費やしたのははっきりと伝わる。
 この乳房の有様は、まるでケース箱に大切に保管している展示品のようだった。


(いやぁ。な、なによ、その目は。私は同じクラスメートで見世物ではないのよ)

 クラスメートたちは、女性の体を美しく見せる制服のデザインに感無量だったが、着せられた委員長にとっては、羞恥にまみれた屈辱的な制服でしか無い。
 いくら素晴らしい。綺麗な胸だの声が聞こえてもうれしさなんぞあるはずがなく、クラス中の視線をその儚い胸に受け、羞恥で体を震わせるだけだった。

 教壇の前に着くと委員長はクラスメートに見えやすいように、体の向きを前にして直立不動で立ち、顔を上げた。

(みんな……)
 改めてクラス中の生徒から見られているのが分かる。
 彼女にとって幸か不幸か、誰も茶化したりバカにする生徒はいない。
 男子はもちろん女子も顔を赤くして恥ずかしそうにして人は多いが、面白半分で見ている人は見当たらない。
 皆、真剣にじっと委員長の行動を見守っていた。

 自分の大切な秘めた胸をクラスメートの前でさらけ出す。
 思春期の女の子にとっては、想像も絶する苦痛のはずだが、委員長の意識は不思議とはっきりしていた。
 顔色は赤を通り越し青ざめており、乳首は怯えているかのように細かく振動している。
 体全体が震えているのがはっきりとわかる。

 見てるほうが辛くなるほど悲惨な状態だったが、それでも委員長は今の状況を考える余裕があった。
 限界を超えた羞恥の行き着く先。それは脳内麻薬が分泌されたような興奮状態だった。

(今度はみんな何処を見ているの。胸ではなく下?)

 委員長は先ほどとは違い、みんなの視線が下のほうが動きつつあるのを感じていた。
 下の部分のすだれスカートは、辛うじて女性の大事な部分を隠しているが、すき間から肌色が見え隠れする。
 その見えそうで見えないスカートは、なんともいえないいやらしさを増幅させた。

(もう止めろ。お前がこんな目に遭う必要がない)

 木塚は必死に痩せ我慢をし、自分の体を晒している委員長に怒りすら覚えていた。
 クラス皆が悪いんだから、お前一人が犠牲になることはない。
 おそらく誰にも見せたことがない大切な裸をこんなところで見せていいはずがないんだ。


「せ、先生、このあとはどうしましょうか」

 委員長が担任に質問する。
 担任は、肌もあらわな生徒に戸惑っているのか、なかなか返事をしない。
 ただ、その露出した胸をじっと眺めているだけだった。

「それじゃ、そこで体を1回転させて」
「!!」
 何を思ったのか、担任は体を回せの命令を出す。
背中を向ければ、これ以上、胸を見られないの配慮のつもりだったのかもしれない。
 だが、このスカートで体を回せばどうなるか。
 すだれスカートが動かないように慎重に歩いてきた委員長にとっては容易に予想できた。

 委員長は、顔を真っ赤にしながら、担任の顔を見る。
 担任は気がついていないが、大きく頷くだけだった。

(仕方がないよね)

 たどたどしく体の向きを変えた。
 すだれスカートがふわっとなびく。
 薄く生えかけの僅かな陰毛と小学生のような綺麗な割れ目。
 丸みを帯びた綺麗な形のお尻が部屋の光に反射しながら晒された。

「おおお〜〜〜」
「え、生えていないの」
「キャー。やだ」

どよめきとも驚きとも付かない男女の声を聞いた委員長はピタと動きを止める。

「あああ、ちんまいの割れ目があんなにくっきりと……」
「!!!」

 委員長の耳に木塚の声が届く。
 自分の恰好、木塚に自分の体のコンプレックスをしられた現実。
 木塚の一言で委員長は緊張の糸がぷつんと切れ、突然座り込み泣きだしてしまう。

「もうやだー 私が、私が悪かったです。悪かったからもう許して……」

 クラスメートの目も、股間もお尻も丸見えな今の姿も忘れて、ひたすら泣き出す委員長。
 いくら気が強くて、しっかりしていても、所詮は中学2年の女の子。
 こんな羞恥と屈辱にまみれた扱いをされて、我慢できるはずもなかった。

 担任は泣き叫ぶ委員長の肩に手を置くやさしく言う。

「俺も一緒に謝ってやるから一緒に校長室へ行こう。ここまで辛い目にあったからきっと許してくれるよ」

 担任の声を聞き少し冷静が戻る委員長。
 こんな格好のままあの校長の前に立ち、自分が悪かったと謝罪する。
 昨日までなら、決して受け入れられない話だったが、自分は既に裸をクラスメートの前に晒してしまった。
 これ以上、何か失うものがあるだろうか。
 しかも、このままではクラスメートが、この羞恥の制服を着せられることになる。
 委員長として、これだけは避けなくてはならなかった。

「は、はい。わかりました」
 委員長は涙を拭いながら、立ち上がろうとするが足がふらついて再び座り込む。
 その姿を見た担任は「この手を捕まって」といいながら、背中からむき出しの両胸を掴み、持ち上げようとする。

「キャ」
 男のごいつ手のひらが柔らかい両胸にがっちり持たれると委員長は反射的に立ち上がった。

(この人、まさか……)
 触れたなんてレベルではなく完全に胸を掴まれた。 
 柔らかい乳房に残る指の感触に委員長は戸惑いながらとじっと担任の顔をした。
 担任の様子は普段と変わらない。生徒の胸を直で触ったのに悪いとも思っていいようだ


「しばらく自習にする」
 
 そして担任は委員長とともに教室を去っていった。


 2人がいなくなり静まり返る教室。
 先ほどの盛り上がりは何処へやら。今は委員長の裸のことを話題にする雰囲気は欠片もない。
 今教室に漂う雰囲気は委員長の裸を見てしまった後悔とあれを着ることになる不安。ただそれだけだった。

-----------


 校長室前
 担任が1人で校長室へ入っていった。
 謝罪を受け入れるように説得すると言っていたが実際に何が話し合われているのか委員長にはわからない。


「入ってきなさい」

 校長の声がした。50代後半と思えないしっかりした声だった。
 まだ性欲も体力も衰えていないのが自慢の体育会系の校長らしい威厳が感じられた。

「失礼します」

 扉を開けると校長と担任がいた。
 担任は扉付近にいるため委員長が校長室の奥へ入ると自然と背後へと消えた


「校長先生、先日は身の程をわきまえず、失礼な要求をしたことを許してください」

 委員長は校長を姿を確認すると、深く頭を下げた。
 体を曲げると、露わになっている胸が柔らかそうに形を変え、すだれスカートがその形を大きく崩す。言い訳も一切ない。体を晒し全面的に自分が悪かったを示す全面降伏の姿勢だった。

「ふむ。頭をあげなさい」

 頭をあげると、校長が胸をまじまじと眺めているのが見えた。

(くぅ)
 教室で同級生に見られた時には、ただ恥ずかしさが優先したが、今回は羞恥心より、屈辱感のほうが強い。
 女は裸にすれば逆らえなくなる。人としてのプライドを捨てさせる制服。
 全ては校長の思惑通りに感情を動かされている。委員長はそれが何よりも許せなかった。

 頭のてっぺんから、足先まで真っ赤になっていくのが分かる。
 その粘っこい視線に思わず、手で胸を隠そうと動きかけるがそんなことは出来るはずもなく、必死に堪えた。

 校長はスカートに視線を向ける。
 すだれスカートは先ほどの大きな動きに対応できず大きく乱れたままだ。
 股間は愚か太ももに至るまで丸見えだった。

「ふん。胸は立派だがあそこは子供もいいところだな。なかなか陰毛が生えないから、あんな生意気な態度を取って自分を大人と見せていたのかね」

 校長は胸に指を指し最後に股間を指さしてネチネチと委員長を攻めた。

(嫌いな生徒を裸にしてその体の特徴に対して嫌味を言う。そ、それが教育者のやることなの)

 実際に校長の指摘は委員長の性的なコンプレックスだった。
 中学に上がっても産毛のような毛しか生えてこず、自分の体はおかしいのではないのかと悩んだ時期もあった。
 誰にも知られてはいけない性的な悩みをズバスバと言われ、
 委員長のプライドはボロボロになっていく。

「じ、自分の体のことは関係ありません。ただ調子に乗りすぎていただけです。許してください」

 委員長は再び頭を下げた。体を好き勝手に見られ、バカにされながらも頭を下げ続ける。
 今、彼女にできることはそれしか無かった。


「ワシは校長になる前は体育教師だったんだ。野球部の顧問もやったこともある。運動部には謝る時の決められた作法がある。わかるね」

「え、そんな……」

 委員長は陸上部にいた。相手が何を言っているのか理解している。
 この股間も丸出しな姿であのポーズを取れと言うんだ。

(はは、何を今更、今の私に何を失うものがあるだろうか)
 
 委員長は足を肩幅に開き、両手を背中に回し握り背筋をぴんと伸ばした。

「すみませんでした」
 足を大きく開いたことで先程まで閉じていた割れ目が僅かに開く。

 校長は足を開いた委員長を改めて見た。
 特に、割れ目付近を何度もしつこく見ていた。
 割れ目の近くに、ほくろがあることを発見し、校長はニヤリと満足気な表情を見せる。
 おそらく委員長本人すら気がついていない、体の秘密を自分が発見した。
 これは校長の自尊心を満足させるもののはずだったが。

 担任が背後から近寄り委員長の耳側でつぶやく

(あっ……)
 驚く委員長を尻目に担任は優しい顔で頷く。
 その笑顔の裏にはここまでやらないと駄目と強く言ってるようだった

「……わかりました。もうやるしかないよね」

 そう言うと委員長の手がすだれスカートのホックを触る。
 パチっと音とともにホックが外されスタートが足元にストンと落ちた。
 先程まではすだれスカートの隙間からチラチラ見えていた淡い委員長の割れ目の全てがあらわになった。

 委員長はその場で正座をし土下座をした。
 全裸でこそないが性器も尻も晒した人としての全面降伏のポーズだった。
 お尻をやや持ち上げているために背後から見ている担任からは尻の穴すら見えていた。
 

 1分という長い長い時間が経つと校長の口がようやく動く。

「よろしい。2週間後の職員会議まで採用を延期しよう。それまであなた達の態度を見せてもらう。なにか問題を起こすようなら今度こそこの制服をC組全ての生徒に着てきてもらう。わかったな」

「はい。ありがとうございました」

「ただし君には罰を受けてもらわなくてはならない。そうだな。今日一日はその制服を着ること。昼休みの食堂や体育の授業も体を隠したりはしないように」

 校長は一つ条件を加えることにした。
 言葉とは裏腹に委員長本人に向けた罰ではない。
 この恥ずかしい姿をクラスメート以外の多くの生徒に晒し、見せしめ効果を狙うつもりだった。

「はい。体は一切隠しません」

 校長が不意に思いついた条件。
 それは自分の裸を見知らぬ多数の生徒に見せるという過酷な試練てあったが、本人に拒否する意思はまったくなかった。
 自分の全てを犠牲にして勝ち取ったクラスの平和。
 この目的がとりあえず果たされた。それだけで委員長は達成感を感じていた。



エピローグ

 結局、新制服のテストは延期となり何事も無いまま一週間が過ぎた。
 あの時、委員長は何を思いあの制服を来たのか。あの制服を着たまま宿敵の校長に会い、どんなやり取りがあったのか誰もわからない

 ただわかることは委員長はクラスのために犠牲になったことだけ。
 だからこそ俺たちは委員長に感謝し、あの時のことを早く忘れてもらう。
 この思いは木塚だけではなく、クラスメート全ての思いでもあった。

「こらー、廊下を走らない」

 今日も委員長の元気な声が教室に響いた。



おしまい

アソコ洗い屋さん!〜俺とアイツが女湯で!?【単行本版】アソコ洗い屋さん!〜俺とアイツが女湯で!?【単行本版】
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