女子刑務所責任者の欲望2


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 それから数日がたった
 今日は囚人たちの乾布摩擦の日。
 グランドでは明るい太陽の日差しに当てられた20人の囚人たちが上半身裸で乾布摩擦をしていた。
 
 佐伯は顔を真っ赤にしながら小さな膨らみをタオルでこする28番の姿をじっと眺めていた。

「所長。彼女は頑張っています」
 担当である矢野は力説する。 

「ああ、わかっている」
 佐伯も同意見だった。
 毎日、28番を裸を見続けた佐伯にもわかる
 彼女は極度の恥ずかしやであることを。
 自分の小さな胸にコンプレックスを持っているのか、乳房を見せるのがとにかく辛そうだった。
 それでも脱衣命令を拒否したことはなかった。
 身を切られる思いで命じられるまま肌を見せ続けた。
 今も炎天下の空の下で乳房を晒すという行為を必死にこなそうとしている。
 外で胸を晒すのも、夏の日差しに乳首が焼かれる感覚も初めてだろうに。

「終了。服を来てよし」
 合図とともに28番は急いで服を着た
 もうあの可愛らしい乳房は見えない。
 用事は済んだとばかりに佐伯はこの場を後にする。
 あと何回、あの美しい裸を見られるのか。
 別れの時が近づいていることを彼は十分に理解していた。


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 いくら惜しんでも時間は待ってくれない。
 気がつけば一ヶ月が立ち、28番が刑期を終えるまで後2日になっていた。

「28番の入浴監視に行ってきます」
 矢野が立ち上がり出ていこうとした。

「待て。今日は私がやるからいい」
 佐伯は思わずとんでもないことを口にした。
 囚人の入浴監視なんて、どこをどう見ても所長の仕事ではないし、もちろんやったこともない。
 変に思われるのは間違いない。それでも今回だけはやりたかった。
 彼女の全裸を眺めるチャンスは、もうないと思ったからだ。

「はい?」
 矢野は当然のごとく意味がわからないという声を出した。

「いや、少し話したいことがあってな」
 あまりに苦しい言い訳。矢野の視線がさらに冷たくなるのを感じた。

「でしたら私がついて行ってもいいですよね」
「もちろんだ。指揮は君がとりたまえ」


10分後
「入浴初め。体を洗ってよし」
 矢野が大声で28番に指示を出す。
 脱衣所での全裸身体検査、肛門チェックを終えた28番は佐伯の視線を気にしながら風呂場へと入った。

「所長、これでいいのですね」
「ああ、問題ない」

 佐伯は28番が体のどこから洗うのか注目していた。
 やはり、なかなか大きくならない胸からなのか。
 それとも女がもっとも大事にする股間なのか。
 彼のそんな勝手な予想に反して、28番は柔らかそうな白い太腿から洗い始める。
 若者らしいきめ細かな肌にシャワーのお湯が滑り落ちるように流れた。

「洗い方やめ。こちらを向き直立不動」
 28番が矢野に命じられたまま、洗ったなりの汚れ1つ無い裸体を見せてくれた。
 ほんのりと赤く染まり、濡れた体は普段見慣れない新鮮味があった。
 心なしかいつもは殆ど目立たない乳首も大きく見え、肌に張り付いた陰毛はよりいやらしく思えた。
 
「湯船に浸かってよし」
 矢野は指示を出すと28番はようやく湯船に浸かることが出来た。
 しばし沈黙が続く。
 言おうかどうしようか迷っていたような矢野が口を開く。

「やはり所長が一人で風呂場に行くのは間違っていると思います。ここは私たちに任せてください」
「わかった。これから気をつけよう」

 佐伯は素直に自分の間違いを認めた。
 矢野がなにを恐れているのかわかるからだ。
 風呂場という閉鎖された空間に男と女が2人っきりでいるのは危険だと思っている。
 つまりみだらな不祥事だ。
 だが、佐伯には本当にそんな気はなかった。ただ、あの綺麗な裸を見るだけでよかった。
 汚したい壊したいとは、まるで思わない。
 いつまでも見ていたい。
 彼女の裸にはそんなガラス工芸みたいな美しさがあった。


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 刑期が終わる前日。
 普段と何も変わらない静かな朝に事件は突然起こった。
 朝の身体検査中に28番がなんの前ぶれもなく矢野を殴ったのだ。

「いたたた」
 医務室で矢野が頬を抑える。
 頬は赤く張れており相当強く殴られたのが伺えた。

「大丈夫か」
 佐伯が声を掛けた。矢野は殴られた痛みより殴られた事実が信じられないようだ。

「……何か間違っていたのでしょうか」
 初めての受け持った囚人に殴られたのだ。
 そのショックは計り知れない。

「私にもわからない。そんな予兆はまるで無かった」
 ベテランである佐伯にだってわからないんだから矢野に責任はない。
 まったくの不慮の事態と言っても良かった。

「おーまた派手にやられたね。こういうのは私の役目なのに不運だったねー」
 八木沢が笑いながらやってくる。
 これでも彼女なりに慰めているつもりだから不器用にもほどがある。

「28番はどうだった?」
 騒ぎを収めた八木沢に聞く。

「どうもこうも、すみませんの一点張り。理由を聞いてもすみませんなのでなにがなにやら」
 八木沢が面食らった顔を見せる。

「君たちは今回の暴力事件をどう思う。どんなことでもいいから素直な意見を聞きたい」

「いくら矢野みたいな小娘でも28番の細い体で殴り飛ばすなんて普通じゃありえません。よほどの興奮状態。つまり精神のリミッターが外れた状態ではないかと」
 取り押さえに手こずった八木沢が言う。
 佐伯は数週間前の独房での騒ぎを思い出した。
 人は意識が飛ぶと、とんでもない力を出す。

「私もそう思います。彼女は理由もなく殴ったりしません。本人の意思のはずがありません。今回のことはなんとか穏便に済ませられないでしょうか」
 殴られた矢野が庇う。恨みはまったくないようだ。

「わかった。ことを荒立てるのはよそう。手続き通り28番は3日間の独房送りとする。出所日も3日遅らす。それでいいな」
 あくまで現場の処罰として処分しようと思った。
 傷害事件として前科がまた増えるのは彼女の将来の為にもならない。

「独房送りということはあの拘束具を付けるんですよね……」
 矢野が悲しそうな目で言った。

「そうなるな」
 佐伯はあんなルールを作るんじゃなかったと後悔した。
 しかし今更変えられない。これ以上の譲歩はとても出来なかった。

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 数分後。28番が連れて来られた。
 興奮状態はすっかり冷め、28番はいつもの同じ儚さを感じる女性に戻っていた。
 暴力どころか、箸より重たいものは持ったことがなさそうなこの華奢な腕で人を殴ったとはとても信じられなかった。

「なにか弁解はあるかね」
 佐伯が質問する。
 28番は言い訳1つ言わず「ありません」とはっきりと言った。

「殴った時は意識がなかったんだろ。今回も裁判の時もそう言えばいいじゃないか」
 そう。彼女は一切の弁護を拒否して実刑を受けた。
 普通ならここに来るのも回避できたはずなのに。

「たとえ自分の意志でなくても殴ったのは間違いなくこの手です。私は罪を償う責任があります」
 彼女が番号をあそこまで嫌うわけがようやくわかった。
 あれは自分の言う存在の曖昧さから来るものだったのだ

「君はこれからこの拘束具を付けて独罰行きを受けなくてはならない」
 佐伯は例の白い拘束具と2つの女の穴を広げるパンツを見せた。

「わかっています」
 28番はその残酷な器具を見つめながら罰を受け入れた。

「よろしい。なら服を脱ぎなさい」
「はい」
 素直に28番は裸になった。
 彼女がここに来てからはや一ヶ月。
 羞恥心こそ消えていないが、人前で裸になるという行為そのものは、かなり慣れたようだ。

「では、その机に手を付けて腰を曲げる」
 言われたとおり28番はお尻を突き出すようなポーズを取った。 

 佐伯はシミ1つ無い若々しい尻肉を広げて肛門を見る
 肛門は大きくぱっくりと口が開いていた。
 これは毎日行われている肛門のガラス棒検査の影響だろう。 
 一ヶ月間のガラス棒挿入は彼女の肛門を拡張させるのに十分な時間だった。
 でも、そのおかげで無理なく入りそうでもあった。
 やはり問題は。

 肛門の下にある大陰唇を開く。
 中から鮮やかなピンク色の肉の壁が見える
「え?」
 後ろから覗き込んでいた八木沢が驚きの声を出す。 
 普段はここまでチェックしていなかったのか矢野が生唾を飲み込む。

(狭いな)
 そう。あからさまに28番のものは狭かった。
 この狭さ、色から察するに性経験は多くて数回。下手すれば……と誰もが思った

「所長、私がやりましょうか」
 28番との関係が薄い八木沢が申し出る。
 もし、28番の処女を奪うことになっても八木沢なら後に引かない。
 新人で初担当の矢野や、男の佐伯だと後悔の念が残るのは間違いなかった。

「いや、いい」
 佐伯は断った。拘束具の導入も決めたのは自分。
 所長である彼は全責任を追う義務があった。

「早くしてください」
 28番が本心とはまるで違うことを言う
 体は赤く染まり震えている。恐怖と羞恥に押しつぶされているのは間違いのに。

「力を抜け」
 佐伯は肛門からディルドを入れた。
 肛門は中もゆるく太いディルドも抵抗なく入っていく。
 ガラス棒検査の過酷さが伺えた。
「あう」
 28番の体が跳ねる。どうやら直腸の側にある子宮を刺激したようだ

 次は前だ。
 どう見ても大きさが合わないディルドの先を膣にあわせる
 先端が割れ目を押し開き、少し中へ入った。
 佐伯は内部の抵抗を感じた。
「あぁ……あう」
 いくら噛み締めても我慢できるはずはない
 なんとも言えない色っぽい声が漏れた

「行くぞ」
 予め塗っておいたローションのおかげか予想よりは抵抗が少ない。
 じわじわやるより一気に入れたほうがいいと判断した佐伯は力に任せて根本までねじ込んだ。
 肉を引き裂く感触が伝わり思わず手を離す。
 しかし、とき既に遅し。
 28番の大陰唇は限界まで広がり、ディルドの根本までくわえこんでいた。

「ん!!!!、!ー、」
 子宮口を突かれ、声にならない悲鳴。体の痙攣。 
 そして尿が太ももをつたり床へと流れる。
 前に見た時とまるで同じ反応。
 佐伯は真っ青な顔でその様子を見ていた。
 後ろから矢野の泣き声が聞こえた。

 これは避けられなかった運命。誰もが責任者であった。
 病気なのにそれを隠し、罪を償おうとした愚かな女。
 手を抜きたいがために過去の拘束具を蘇らせた2人。
 最後まで心を開かせることが出来なかった新人。

 様々な罪を背負いながら28番は一筋の赤い血の線を太ももに流した。

 

エピローグ 
 
「お手数をおかけしました」
 玄関前まで見送りにやってきた佐伯に向かって彼女が深々と礼をする。
 来た時と同じワンピース姿だったが今の彼女は明らかに痩せていた。
 無理もないと佐伯は思った。
 朝夜の全裸検査。ほほ毎日行われた肛門へのガラス棒挿入。
 上半身裸での野外寒風摩擦。監視されながらの入浴。
 そして独房行きによる拘束。それに伴う処女喪失。
 おおよそ普通の18歳が体験するものじゃない。

「これからどうするのかね」
 佐伯は最終日に見た少し痩せた彼女の裸体を思い出し心配になる。
 炎天下の乾布摩擦のおかけで日に焼けた乳房は健康的でいいが、アバラが見えるのではそれも台無しだと思った。
 小さな乳房がますます小さく見えてしまう。

「母の実家に帰ります。そこで治療を受けようと思います」
 そんな失礼な心配を他所に彼女はどこか遠い目をしながら答えた。

「実家ってことは石川県かね」
「いえ、母は山形の生まれなので山形に行きます」

 風が佐伯の側を通り抜ける。
 もしかしたら初恋の人との線が繋がったのではないのか。
 その思いが彼の心を揺さぶる。

「そうですか。元気でやりなさい」
 しかしそのことを聞くことは無く、そのまま別れることにした。
 彼女はもう一度お辞儀をしてバス停に向かって歩き出す。
 

(聞いてどうすると言うんだ)
 そう。万が一、彼女が初恋の人の娘だったとしてどんな顔をして合えばいいのか。
 娘の裸を毎日楽しみにして隅々まで見ていました。 
 娘の大切な処女を奪い、傷物にしたのも私ですとでもいうつもりなのか。
 そんなこと言えるはずがない。
 最後まで、あの子はただ囚人であり、初恋の人は未だに淡い思い出。
 それでいいじゃないか。
 佐伯はここ数年感じたことがないほど、晴れ晴れとした気分を感じつつ仕事場に戻った。

おしまい

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for / 2015年01月25日
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